タバコは子への虐待行為 その2

自分の子どもを見てて、小児科にいたときのAちゃんを思い出した
Aちゃんは当時1歳半から2歳半の時期だった(私は小児科は1年しかいなかった)
くりくりした目がかわいい子で
私のことを「うっぢいちゃん」と呼んでくれてた

その子の病気は、気管支が収縮して呼吸困難になる病気で
もっと小さい時に、気管支の手術をしていた

Aちゃんは、入院中はタッピング&吸引が必要で
ご飯の前には、歌を歌いながらタッピング
(タッピングは、痰が出やすくなるように、胸や背中をトントンすること)
その後、鼻や口から痰を吸引するのが日課だった

うちの子どもは、むちむちしていてお腹なんてぽっこり出ているんだけど
Aちゃんのお腹は、咳で腹筋を使うから筋肉のある男性のように割れてた
当時は、すごいなぁなんて思ってたけど、
子どもを持った今思うと、とても痛々しい

その子は、入院して体調が良くなれば退院するんだけど
数日すると、必ず呼吸状態が悪化して救急で緊急入院してくる
入院するときは、必ず酸素テントが必要なくらいだった
(酸素テントは酸素マスクよりも、高い酸素濃度が必要な時に
ベッド全体や、患者さんの周りをビニルで囲って、酸素を与えること)

SaO2なんて80%なんてザラだった(通常は90〜95%くらいあります)
目はくぼんで、顔色は土気色、呼吸はしてても酸素が入っていない状態
毎回、毎回、亡くなってしまうんじゃないか…
って思うくらい、状態は悪かった

でも、入院すれば1ヶ月くらいで鼻からのカニュレで酸素がまかなえるほど
回復していく
看護スタッフも医師も「何で、家に帰るとすぐ悪化しちゃうんだろうね」
って言っていた
今思えば、多分Aちゃんのお父さんのタバコが原因だったと思う
でも、その頃は私もタバコの害を軽視していたし
家に帰ってのことまで、頭が回らなかった

いつも、苦しい思いで酸素テントに入ってるAちゃん
これが虐待行為じゃなかったら、なんだろう?と考えてしまう

当時は今ほど喫煙について、情報もなかったけど
情報が多くあり、禁煙方法も確立され、喫煙しにくい世の中になってきた今
子どもがいるのに、喫煙しているのは、親としての自覚が足りないのではないか
と私は思ってしまう
やめたいのに、やめられないならまだしも
まったく問題と思っていない人には子どもを持ってほしくないな
…と、ちょっと厳しいことを考えてしまう今日この頃です